【注文住宅】ガレージハウスとは?

「ガレージハウス」とは、住宅の1階部分に駐車スペースを組み込んだ間取りを持つ家のことです。ガレージハウスでは、家の中にいながら車を眺めたり、いつでも愛車をメンテナンスしたりできます。このように愛車を愛でる暮らしが実現するため、車好き・バイク好きから絶大な人気を誇るタイプの家です。
また、ビルトインガレージとはどのようなものでインナーガレージとの違いはあるのでしょうか。

インナーガレージやガレージハウスとの違い

「ビルトインガレージ」も「インナーガレージ」も、どちらも建物内に組み込んだガレージのことで、言葉こそ違いますが同じガレージのタイプを指しています。どちらかと言えば、「ビルトインガレージ」のほうが言葉として浸透している印象です。一方、「ガレージハウス」は、インナーガレージやビルトインガレージを設けた“家“を指します。

ビルトインガレージのメリット

ビルトインガレージは屋内に車を駐車できる性質上、屋外に駐車するときに比べてさまざまなメリットがあります。まずはビルトインガレージの4つのメリットを見ていきましょう。

愛車を雨や風、紫外線などから守ることができる

車やバイク好きな人なら誰しもが、愛車を雨風や紫外線にさらすのは避けたいものです。屋外に駐車すると、たとえ屋根が付いていたとしても雨風で汚れたり、強風による飛来物で車が傷ついたりすることがあるでしょう。

一方で、ビルトインガレージは車を屋内に駐車できるため、雨や風、紫外線、強風による飛来物などから愛車を守れます。悪天候でも、車の心配をする必要がありません。

特に周辺に畑などの自然が多い地域に住んでいる方や、PM2.5や花粉の汚れで困っている方に、ビルトインガレージはおすすめです。

駐車場から室内への動線がコンパクトになる

ビルトインガレージ内から家の中に直接出入りできるような間取りにすれば、生活動線がスムーズになります。例えば、一度外に出てから家の中に入る間取りにすると、買い物帰りなどで荷物が多いときに運搬が大変です。その点、ビルトインガレージから室内に直接出入りできるようにすれば、直接車から荷物を運び込めます。さらに、ビルトインガレージから収納庫・パントリーやキッチンなどの距離を近くすると、家の中に運び込んだ後も片付けが効率的です。

また天候が悪い日に外出する場合も、雨に濡れる心配がありません。傘をさす必要がないので、小さいお子さんや高齢者がいるご家庭は特に重宝するでしょう。

家族にも便利なスペースとして使える

ビルトインガレージは単に車を停めるスペースだけでなく、家族が楽しむ場所としても使えます。例えばビルトインガレージのシャッターを開けっぱなしにすれば、BBQにも最適です。床が汚れても水洗いすればいいので、気兼ねなく楽しめます。

またビルトインガレージは、子どもの遊び場としても活用できます。夏はプール遊び、天候が悪い日は縄跳びやスケボー遊びなど、少しだけ体を動かしたい際に重宝するでしょう。

趣味のグッズを収納する場所としても便利です。ガレージの壁に収納スペースを作り、車やバイク、自転車、アウトドアなどのグッズを収納すれば、好きなものに囲まれた、とっておきの場所になります。

愛車へのいたずら、盗難などの防犯面でも安心

ビルトインガレージに駐車してシャッターを閉めると、防犯にもなります。特に希少な車種や高級車に乗っている方は、敷地内に駐車しているとはいえ、車の盗難やいたずらが心配になることもあるでしょう。

ビルトインガレージなら、外からはどのような車が駐車しているかわからず、シャッターにも鍵を掛けられるため、盗難やいたずらされるリスクは軽減されます。また外から車があるかないかも判断しづらいことで、空き巣などからも狙われにくくなります。

容積率が緩和される

ビルトインガレージの床面積が建物の延べ床面積の5分の1より小さい場合、延べ床面積に含まないという容積率の緩和措置が受けられます。つまり、ビルトインガレージを設置したことにより、居住スペースが減ってしまうことを防ぐことができます。

ビルトインガレージのデメリット

ビルトインガレージにはメリットが多いものの、ガレージを住宅の内部に組み込むという特性において、注意すべき点もあります。後悔しないためにも、デメリットをしっかり押さえておきましょう。

1.出庫時にエンジンやシャッターの開閉音が部屋中に響く

まず1つ目の後悔事例は、ビルトインガレージ内で車のエンジンをかけると、その音が家の中まで響きやすい点です。

ビルトインガレージは住宅内に組み込むタイプの駐車スペースなので、居住スペースとの距離が近いと、家の中までその音が響きます。特に深夜や早朝に車の出入りすると、家族の睡眠を妨げてしまうことも。特に赤ちゃんや高齢者がいるご家庭は、騒音がストレスにつながりやすいでしょう。

また、シャッターの開閉音がうるさいと感じるケースもあります。シャッター音は家族だけでなく、近隣の住民へも迷惑にならないように配慮しなければいけません。

【対策】寝室や家族の集まるリビング近くに配置しない

早朝や深夜に出入りが多い、時間を気にせずに車をメンテナンスしたい場合は、なるべく寝室の直下やリビングの隣にビルトインガレージを配置しないようにしましょう。

間取りの都合上、どうしても寝室やリビングとビルトインガレージの距離が近くなってしまうことがあるかもしれません。その際は、吸音効果のある建築材料をビルトインガレージに使用するなどの対策を検討しましょう。

また、シャッター音は響きやすいため、家族や近隣住民への配慮も兼ねて、開閉音が静かなタイプを選ぶと良いでしょう。具体的には、手動で開閉するシャッターよりも電動タイプだと開閉音が小さい傾向にあります。住宅密集地で隣の家との距離が近い場合は、特に気をつけましょう。

2.ビルトインガレージが狭すぎて使い勝手が悪い

ビルトインガレージは駐車スペースとしての使用だけを想定してサイズ設計すると、使い勝手が悪くて後悔するケースもあります。「車が駐車できたら十分」という考えでビルトインガレージを設置すると、トランクやドアを開けにくいことや、開けられても荷物の出し入れが不便だったり、不具合が生じる恐れがあります。

ビルトインガレージを有効活用できるように、サイズ設計は念入りに行いましょう。

【対策】ビルトインガレージの寸法に余裕を持たせる

ビルトインガレージ内でドアを開け閉めしたり、トランクから荷物を出し入れしたりすることを考えると、通常の駐車スペースよりも余裕のある幅が必要です。

一般的には、ドアの開閉で0.7m以上は確保した方が安心なので、両側のドアからスムーズに乗り入れしたい場合は1.4m以上の幅を確保した方が良いでしょう。3ナンバーの大型ミニバンを例に挙げると、車幅は約1.8mなので、両側のドアの開閉を想定すると、最低でも幅員は3.2m以上必要になります。

少し余裕を持たせて、幅員は3.5m以上確保した方が安心です。前後もそれぞれ0.5mをプラスして、7mほどあれば使い勝手の良いビルトインガレージになるでしょう。

 排気ガス対策が足りず部屋にニオイがこもる

ビルトインガレージは屋内空間のため、換気対策が十分でない状態でエンジンをかけると排気ガスが溜まることがあります。排気ガスが充満して居住スペースにまで広がり、一酸化炭素中毒を引き起こす恐れもあるため、注意が必要です。

【対策】効率的に排気ができる換気扇を設置する

ビルトインガレージの排気ガス対策として、小窓だけでなく換気扇は大型タイプを選んだり、2台設置したりしましょう。効率よく換気できるようにすると、排気ガスのニオイによるストレスを軽減できます。

また、ビルトインガレージは密閉された空間のため、湿気対策も欠かせません。放置するとカビ臭くなったり、愛車がサビついたりする原因になります。さらに熱がこもってガレージ内が高温になると、車の樹脂部品の劣化にもつながります。

効率良く換気できる換気扇を取り付けて湿気を逃し、いつでも空気を入れ替えられるようにすると、カビやサビ、樹脂製品の劣化対策としても有効です。

 車の買い替えで選べる車種が限定される

上述の「ビルトインガレージが狭すぎて使い勝手が悪い」に似たような事例ですが、駐車スペースの広さをある程度確保していないと、車を買い換える際に車種が限定され、後悔する方も多くいます。例えば、コンパクトカーがぴったりおさまるサイズのビルトインガレージにすると、ワンボックスカーに乗り換えたときに駐車しにくいこともあります。

また現在は1台しか所有していない場合も、子どもが大きくなったときにもう1台所有しようと思っても駐車スペースがありません。外付けであれば、庭を潰して駐車スペースにできますが、住宅に組み込み式のビルトインガレージの場合はリフォーム工事しにくいのが難点です。リフォームしたとしても、費用が高額になります。

【対策】長期的な視野でガレージのサイズ設定を行う

車の買い替えや駐車台数の増加などを見込んで、余裕を持ってビルトインガレージの広さを確保しましょう。

「大きな車に乗ってみたい」「子どもが大きくなったらもう1台増やすかも」と少しでも可能性がある場合は、長期的な視野でサイズや駐車台数を決めることが大切です。

また、今はガソリン車に乗っていたとしても、将来的に電気自動車に乗る可能性があるかもしれません。電気自動車に乗り換えできるよう、ビルトインガレージ内に車の充電用コンセントを設置しておくと便利です。

まとめ

このように、愛車を単に格納できるだけでなく、暮らしを豊かにできるビルトインガレージ。土地探しの段階から建築家や施工会社の設計士に相談して、ぜひ楽しいガレージライフを手に入れてください。

 京都府、舞鶴市、福知山市、綾部市、宮津市、与謝野町 で注文住宅をお考え、検討中であれば、一度【有限会社なおこう】にご相談ください。